フリュー株式会社 主任インタビュー
今回は、いくつかのエンタテインメント系企業を経てフリュー株式会社に転職し、現在は知財法務を主に担当しているという、フリュー株式会社知財グループ主任にお話を伺いました。
フリュー株式会社の事業について
まずは、御社の事業について教えてください
フリュー株式会社は、「人々のこころを豊かで幸せにする 良質なエンタテインメントを創出する!」を企業理念に、様々なエンタテインメント事業を展開する会社です。
弊社はもともとオムロン株式会社のエンタテインメント分野の新規事業から始まった企業で、プリントシール機の開発からスタートしました。それもあって、現在でもプリントシール機のシェアは業界No.1です。※2024年3月末、フリュー株式会社調べ
またプリントシール機と関連して、インターネットを経由してプリントシール機で撮影した画像の取得や保存等ができるサービス「ピクトリンク」やプリントシール機専門店の運営、最近ではプリントシール機の画像加工技術を活かして、フォトスタジオ向けのレタッチソフトの提供もスタートし、事業分野を広げています。
また一方では、プライズ商品と呼ばれる、クレーンゲーム専用景品の開発・販売も行ってきました。こちらの事業も現在はプライズ商品の開発にとどまらず、スケールフィギュアをはじめとした高価格帯フィギュア、コンビニエンスストア等で販売されるくじ商品の開発、そして海外展開へと大きく広がっています。
それ以外にも、コンシューマーゲームの企画・開発・販売や、アニメーション作品の幹事会社として作品プロデュースにも携わっていて、弊社が携わったアニメの代表作として「ゆるキャン△」シリーズが挙げられます。
他にも子会社のほうではアパレル事業を展開していたりと、本当に多岐にわたる事業を行っているのが私たちフリュー株式会社です。
会社全体の特徴・強みはなんですか?
弊社には「動的ビジョン」という考えがあるのですが、この考えを会社全体で大事にし、さらに全社的に浸透しているのが特徴的だと思います。
実際、年に1回は必ず自分の動的ビジョンを描こう!という取り組みを行っていて、個人の「やりたいこと」と「できること」、会社の「やらねばならないこと」を重ね合わせ、自分は中長期的にはどんなことをやりたいのか?自分のやるべきことは何か?を考えます。
その考えを上司とすり合わせたり仲間同士で共有することを通じて、新しい気づきを得たり、実際の仕事のアサインに活かされたり、仕事の経験を通じての成長を大事にしています。
会社が、社員の自己実現と会社の成長を一緒にやっていくことを目指しているんですね。
社員に企業理念が浸透していない会社も少なくないと思いますが、フリュー株式会社で「動的ビジョン」という言葉を知らない人はいません。
知財担当の日々の業務について
企業ごとに知財担当の扱う業務範囲は様々です。貴社の知財グループではどんな業務を担っていますか?
一言で表すなら、我々の業務は「モノづくりに関連する権利関係の困りごとを解決すること」です。
ですから弊社の知財グループでは、とても幅広い業務を担当しています。特許や商標・意匠はもちろん、法律で言えば著作権法、不正競争防止法の観点も扱います。
典型的な知財業務はもちろんのこと、事業部の方から相談を受ける機会もかなり多くあります。「フリューは対話文化だ」と言われるくらい、対話する機会をものすごく大事にしている会社なのですが、それもあって事業部の人たちはたくさん知財グループを頼ってくれます。
ただ弊社は本当に色々な事業を行っていますから、例えば特許1つとっても事業部ごとにその内容は全然違います。
結果、我々が受ける質問の内容もとにかく幅が広い。
なかには知財グループだけで対応できない質問も少なからずあるので、適切な部署につないだり、他部署と協力して回答したりということも日常的に行っています。
典型的な「知財業務」にとらわれすぎず、「事業部の困りごとを解決する」のがフリューの知財グループの仕事です。
求人票にもありますが、今回入社する人は特許・意匠もしくは商標・著作権のいずれかのみを担当するのですか?
現在は事業部ごとに担当を割り振っているので、厳密に言えば、仕事内容がスッパリ分かれているわけではありません。
またもし今まで特許専門だった方でも、意匠や商標もやりたいという希望があるなら、割り振る仕事を特許に限定することはしませんし、ぜひ色々な業務に携わっていただきたいと思っています。
とはいえ事業部によって、特許や意匠が多い、あるいは商標や著作権が多いといったカラーがありますから、自然と特許メインでやる人/商標メインでやる人といった違いが出ている形です。
ズバリ、この会社の知財担当ならでは!の面白さや特徴は
フリュー株式会社自体が色々な事業を展開しているうえ、商品を1つ世に出しておしまいではないところは、知財の仕事をより面白くしていると思います。
例えばプリントシール機の事業は、シール機の企画、製造、販売、運用だけでなく、撮影した写真をネット保存するサービス、プリントシール機で撮影に来てくださるお客様と直接接点の持てる店舗の運営まで展開をしています。このように事業の川上から川下まで俯瞰しながら仕事ができるのは、非常に面白いですしその分仕事のやりがいも増します。
それからエンタテインメント業界の会社だけに商品が身近なんですよね。自分が携わったものがすぐ世に出て、お客様が喜んで、SNSなどで反応があるというのは、やはり嬉しいですし、やりがいもあります!
私もよくSNSで御社のくじ商品を見かけます!賞品はもちろん、ときにはくじの半券にも工夫が凝らされていて、とっても素敵でした
ありがとうございます。
また、弊社の知財グループは本当に事業部との距離が近いんです。それから会社全体が対話を重視する文化ということもあって、部署間の連携もしっかりしています。
私も転職してフリューに来ましたが、以前働いていた会社はどうしても知財部署は知財部署、事業部門は事業部門という感じで、フリューに比べると全然事業部門との距離感が違いました。
事業部のみなさんは知財グループをとても頼りにしている、というお話からも、その距離の近さを伺えますね
多くの会社では、知財や法務のような管理部門に対して事業部からの風当たりが強いのではないかと思います。
その点弊社は、会社全体の雰囲気や社員の人柄的にも話しやすく、なおかつきちんと話せば事業部のみなさんは分かってくれます。これは管理部門視点ではとてもありがたいことですし、他社にはない特徴だとも思います。
知財グループが大切にしている考えなどがあれば教えてください
事業の役に立って、事業部の課題を解決することを大切にしています。これは知財グループ全員の共通認識で、一番大事にしているところです。
ですから単に権利を取っておしまいではなく、権利を上手く活用して事業を守ったり攻めたり、もっと言ってしまえば知財を使って利益を生み出そうと日頃から模索をしています。
企業の知財部署が”知財を使ってお金儲け”という考えを持つのは変わっていると思われるかもしれませんが、根底にあるのは”事業部に寄り添って、事業部の課題を解決する”という想いです。
私たちの立場なら、「リスクを把握した上で、GOサインを出す/出さない」という一歩踏み込んだ意見も言えます。そういった、士業などの第三者視点では言えないことまでちゃんと答えて事業部の困りごとを解決するのが我々知財グループの仕事です。
”事業部に寄り添って、事業部の課題を解決する”という考えがメンバー全員に浸透した故で、知財を使って利益を作ることもかなり意識して業務を行っています。
職場の環境について
フリュー株式会社の知財グループは、どんな雰囲気の職場ですか?
知財グループはリスク管理部という部署の一角に位置しているのですが、この部署は賑やかで、みんな喋りやすい、話しかけやすい雰囲気があります。
仕事のことはもちろん、それ以外のことも話したりと色々な話題が飛び交っていて、社員同士の距離が比較的近いです。新しく入った方、中途の方でもすぐに馴染めると思います。
貴社サイドでの受け入れ態勢は十分!ということですね。
では会社全体はどんな雰囲気ですか?
全社的に見ても、みなさん明るくて協力的です。部門を横断して”一緒に会社をより良くしよう”とするプロジェクトが、よく立ち上がるんですよ。
その上、”せっかくやるなら良いものにしよう”という想いが全社的に強く、良いものにするためにはどうすればいいか?を真剣に考える風土があります。
そんな社員の方々と一緒に働くのは、とっても仕事が面白くなりそうですね
では働きやすさという面からみた貴社はいかがでしょう
フレックスタイム制やテレワークが導入されていて、かなり柔軟に働けると思います。テレワークは月の半分まで、部署の運営を妨げない範囲でメンバーとコミュニケーションを取りながら活用していくというスタイルで運用されています。
会社の雰囲気も良く、居心地がいいというのも働きやすさにつながっていると思います。
例えば育休からの復職率は100%で、育休自体も、男女問わずみなさん取得しています。
性別を問わず活躍できる、長く働ける環境ということでしょうか
そうだと思います!
弊社には産休・育休を経て役職に付かれている方が何人もいますし、社員の男女比も同程度、少し女性のほうが多いかなという状況です。知財グループもお隣の事業法務グループやガバナンスグループも、何人もの女性社員が活躍しています。
有給休暇の取得率も90%を超えていたりと、休みも取りやすい職場なので、仕事と私生活の両方を大切にしたいと考えている方も安心して勤められると思います。
今回の求人について
今回求人募集を行っている理由はなんですか?
次世代を担ってくれるようなメンバーを探しているため、求人募集を行っています。
特に会社の成長や事業の拡大に合わせて、今まで以上に知財を盛り上げたり、社員への知財の浸透度を高めたりしたいとも考えていまして、そのためにもぜひ新しい力を借りたい所存です!
では具体的に、どんな人材に来てほしいと考えていますか?
我々知財グループは、助け合いがひとつキーワードとしてあります。同じ知財担当者、部内外の管理部門のメンバー、事業部のメンバー、特許事務所などの外部の方、多くの人と助け合わなければ本当の意味で「事業部の困りごとを解決する」という仕事はできません。
ですからお互いに助け合い、協力し合う雰囲気に馴染める方に来ていただきたいと思っています。
それから弊社は本当に事業の幅が広いので、色々なことに興味を持てる方が非常にマッチすると思います。「どの仕事も自分の成長につながるから、色々な業務をやりたい!」と考えている人にはぴったりな環境です。
逆に言えば、「個人プレーで仕事をしたい」という一匹狼タイプの方や、「特許調査だけやりたい」といった興味の幅が狭い方・特定の仕事だけやりたい方とはお互いミスマッチを感じることになるでしょう。
あとは、ゲームやアニメ、フィギュア等、エンタテイメントが大好きな方にはもってこいだと思います。
最後にひとこと、転職者へメッセージをお願いします!
弊社の知財業務は、席に座っているだけでは終われません。時には元気ありすぎて明後日の方向に行きそうな案件を何とかするために動き回ったり、時には可能性はたくさんあるのにうまく結果が出ていない事業についてじっくり話を聞いて一緒に考えたりと、大変だけどその分やりがいもある仕事です。
弊社の知財業務はまだまだ伸びしろがたくさんありますので、ぜひキャリアを伸ばしたい方、権利を活用して直接的に事業の支援をしてみたい方に来てもらえればと思います。
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