イチカワ株式会社 インタビュー

事業について

イチカワの事業について、簡単に教えてください

イチカワは1949年に設立された会社で、2024年で75年を迎えます。

主な事業は抄紙用フエルト、抄紙用ベルト、スレート用フエルト及び工業用フエルトの製造・販売で、特に抄紙用フエルト、抄紙用ベルトの製造・販売を主としています。

抄紙用フエルト、抄紙用ベルトと言われても、ピンとこないかもしれません。

抄紙用フエルト、抄紙用ベルトは、紙を作る機械「抄紙機」で利用される部品です。抄紙機で紙を抄く工程において、「紙を搬送する」「紙から水を搾る」「紙肌を整える」といった役割を果たす、紙を製造する際に欠かせない存在です。

抄紙機で作られる紙には、新聞紙・コピー用紙などの洋紙、段ボールなどの板紙、ティッシュ・トイレットペーパーなどの家庭紙など、あらゆる「紙」が含まれます。

イチカワは、これらの紙づくりにおいて欠かせない企業となっています。

そんな貴社の強みはなんですか?

大きく2つの強みがあります。

まずはオンリーワンな企業であることです。

私たちは抄紙機のなかでもプレスパートと呼ばれる工程で使用される「抄紙用フエルト」「シュープレス用ベルト」「トランスファー用ベルト」のすべてを、開発・製造・販売している国内唯一の会社です。

そしてお客様である製紙会社の多様なニーズに合わせた、最適な製品の組み合わせをご提供しています。

2点目はグローバルカンパニーであることです。

現在イチカワでは、アメリカ、ドイツ、中国、タイの世界4ヵ国に現地法人を設立し、展開しています。販売代理店も世界中に設置し、世界45ヵ国以上、およそ470工場と取引(2023年9月末時点)を行っております。

そして各商品の世界市場占有率も目を見張るものがあります。

シュープレス用ベルトは世界市場占有率29%(世界シェア2位※)、トランスファーベルトは世界市場占有率47%(世界シェア1位※)です。

抄紙用フエルトは国内占有率こそ当社とA社で2分していますが、世界市場占有率は4%※となっており、まだまだ「抄紙用フエルト市場」に成長ポテンシャルを秘めているという状況です。

各種数値については、公式HPでも紹介をしているので、ぜひこちらもご覧ください。

※世界市場占有率については、2022年度イチカワ調べによる

知財部の日々の業務について

知財部の仕事は多岐に渡ると思うのですが、具体的な仕事内容を教えてください

メイン業務は、特許を中心とした出願前先行技術文献調査、新規性・進歩性有無の判断、出願手続き、拒絶対応などの中間処理、登録手続き、権利維持・放棄などに関する業務となります。なお、出願時の明細書作成は特許事務所に依頼をしております。

また社内提案の運用、他社特許調査、係争対応、契約関連業務、知財戦略立案、知財予算編成などの業務も行っています。

今回入社する人は、その中でもどんな仕事を担当してもらう予定ですか

特許をはじめとする権利化業務や、調査に関する業務を主に担当していただく予定です。

もし可能なら、どんどん知財戦略立案も積極的にしてもらえると非常にありがたいと思っています。

貴社は海外進出も盛んですが、やはり外国出願関係の仕事も多い(一定量ある)のでしょうか?

日本出願を中心に、海外はアメリカ、欧州、中国などに出願をしています。

イチカワの知財担当、その面白さはなんですか?

上市製品に関する特許を取得し、会社の強みである「オンリーワン」と「グローバルカンパニー」を支えることです。

当社の事業は成熟産業でもありますが、その中から「キラリ」と光る種を見つけ出し、その種を蒔いて、それが成長し、実となり、収穫できたとき非常に面白さを感じます。

電機業界などでは、たくさん特許を取得して特許群をつくることが重要になりがちですが、この業界は逆で、1個の特許の価値がすごく重いという特徴があります。

だからこそ、いい発明を見つけ出して戦略的に対応を考えていくことは面白いです。

実務経験や技術分野についての知識はどの程度求められますか?フエルトに関する知識を持っている人はすごく少ないと思うのですが…

いいえ、経験は特に求めません。

業務プロセスに関する知識をはじめ、必要なことは各種研修や外部講習会などを通じて学べるようになっています。場合によっては各工場・各工程におけるローテーション教育を行うこともあります。

理論だてて物事を考えられる人なら問題なく働ける職場なので、その点はご安心ください。

職場の環境について

どんな雰囲気の職場ですか?

当社の知財部門は独立しておらず、設計部門に所属しています。ですので、日ごろから知財情報のみならず、製品開発情報、設計情報、お客様の使用状況など様々な情報を逐一キャッチできます。

知財部門は主に柏工場で働いてもらうことになるのですが、自分の携わった特許が使われはじめたところを直接目に出来るのは楽しいですね。

もしも分からないことがあっても、上司や周囲がすぐサポートしてくれますので、安心感があります。また「批判は創造の敵」ということで、お互い尊重し合い、活発な意見交換もできる環境です。

貴社の働きやすさについて、お聞きしたいです

フレックスタイム制やテレワーク勤務が可能で、実際子育て中の女性も利用して活躍中です。

とりわけ知財の仕事は、周囲と進捗状況を確認しながら、自分でスケジュールを立てて管理できるので、働きやすいと思います。

有給取得率も80%以上を推奨しており、事前に計画有給を設定できるので、長期休暇取得も可能です。

工場の立地も良いので、電車でも車でも通勤しやすい点も良いなと思います。

今回の求人について

現在、貴社ではどんな人材を求めていますか?

今後私たちが会社として成長していくためには、自ら考えて問題解決を図れる方、周囲と協働して成果を生み出せる方、そんな人物を私たちは求めています。

それからイチカワは「人の和」をとても重要視しています。「事業は人なり、而して人の和なり」という基本的な考えがあるのですが、それくらい「人の和」というのはイチカワの根幹になる部分です。

では知財部門で特に求めることはありますか?海外進出も盛んと聞くと、英語力が必要なようにも思われますが…

知財担当としては、スピード感と協調性を求めます。この2つは知財という仕事柄必要になるスキルですね。

英語力については、なくても問題ありません。もちろんあるに越したことはないですが、TOEIC~点以上といったスコアがなくても大丈夫です。なので興味があればぜひご応募いただければと思います。

最後にひとこと、メッセージをお願いします

このインタビューを見て、興味を持ってくださった方がいればぜひご応募ください!

皆様からのご連絡、お待ちしております。