一燈国際特許事務所 所長インタビュー

IT・生成AIの最前線で開発初期の構想から共に形に
新体制の一燈国際特許事務所で挑む次世代の伴走型知財

東京都千代田区・半蔵門に事務所を構える一燈国際特許事務所。中小企業やスタートアップ、ベンチャー企業の「知財のホームドクター」として頼られてきた同事務所では、2026年、古野裕介弁理士が新所長に就任しました。
創業時から一貫して大切にされてきた「クライアント第一」のスタンスを受け継ぎながら、急速に進む生成AI時代に対応すべく、業務のデジタル変革(DX)や新たな知財サービスの構築に力強く取り組んでいます。
今回の採用では、新体制のもとで「これからの事務所を一緒に作っていく仲間」となる特許担当弁理士および国内事務スタッフを募集中です。
大企業案件との違い、AI・IT分野における最上流からの発明発掘、そして一燈国際特許事務所だからこそ得られるキャリアの手応えについて、古野所長にじっくりとお話を伺いました。
仕事の特徴:スタートアップ伴走と「最上流からの発明発掘」
一燈国際特許事務所は、長年にわたり中小企業やスタートアップ、ベンチャー企業の支援に注力されてきました。こうした企業を支援する仕事は、大企業の知財部から案件を受ける仕事と比べてどのような違いややりがいがありますか?
一番大きな違いは、サポートする領域の圧倒的な広さにあります。
大企業であれば社内に知財部があり、要件の整理された「発明提案書」に基づいて特許出願のピンポイントな作業を依頼されることが大半です。一方で、スタートアップ・ベンチャー企業には知財の専任担当者がいないケースがほとんどです。社内に相談相手がいないからこそ、弁理士が介在できる領域が格段に広くなります。
特許出願の書面作成だけにとどまらず、商標対応、他社特許への懸念事項、事業を進める上で知財面において何に気を付けるべきかという根本的なご相談からお受けします。
そのため、頼りにしていただける場面が非常に多く、クライアントの事業成長にダイレクトに関われる点が大きなやりがいです。
スタートアップでは最初から「この発明を特許にしてください」と整理された状態で相談が来ることは珍しいのでしょうか?会話の中からどのように知財の種を見つけていくのですか?
整理された状態で相談が来るケースはほとんどありません。「現在開発を進めているのですが、これって特許になりますか?」というところからご相談いただくことが圧倒的に多いですね。
打合せでは、「なぜこの仕組みにしたのか」「従来はどうしていたのか」「この処理がなかったら何が困るのか」「ほかの方法でも実現できるのか」といった質問を重ねながら、技術の背景や課題、工夫した点を一つずつ明確にしていきます。そうして話を整理していく中で、「ここが発明になりそうですね」という知財の種を見つけていきます。
また、会話をしているうちに、クライアント自身がまだ気づいていない知財の種が見えてくることもあります。そうした場合には、こちらから「この部分も発明として考えられそうです」と提案することもあります。
そうやって、クライアントと一緒に発明を見つけたり、形にしたりしていくところは、この仕事の面白いところだと思います。
相談を受けた際、特許化することが必ずしもお客様にとって最善ではないケースもありますよね。
はい。私たちは依頼されたからといって、何でもかんでも特許出願すれば良いとは考えていません。
出願して公開されることのデメリットが大きい技術であれば「社内ノウハウとして秘匿しましょう」と提案しますし、特許よりも意匠や商標、あるいは知財以外の取り組みを優先した方が良いケースもあります。何がお客様の事業にとって真の利益になるかという視点を常に持って提案しています。
バックグラウンド:システム経験とIT・生成AI分野への学び直し
古野先生は大和総研のシステム部門をご経験された後に知財業界へ入られています。開発現場を知っている経験は、技術理解や発明者とのコミュニケーションにどう活きていますか?
システム開発の基本的な流れが頭に入っているため、お客様の開発状況が今どの段階にあるのかを即座にイメージできる強みがあります。
それ以上に大きいのは、「システム開発の泥臭さや大変さ」を実体験として知っていることですね。開発現場では仕様変更や関係者調整、想定外の不具合などがつきものです。エンジニアの方と打ち合わせをする際、単に技術仕様を聞くだけでなく「開発、本当にお疲れ様です」という感覚を自然に共有できるため、深い信頼関係を築きやすいと感じています。
ソフトウェアやAIなど、機械のように「目に見えない技術」を扱う弁理士にはどのような能力が求められますか?
AIやソフトウェアの説明は「最適化する」「データを分析する」といった抽象的な表現になりがちです。それを特許書類に落とし込むために、「何を入力し、どのような処理を行い、何が出力されるのか、従来と何が違うのか」を整理し、抽象から具体へと紐解く力が求められます。
そのためにも、弁理士自身が技術そのものに強い興味を持ち、日々学び続ける積極的な姿勢が不可欠です。
実際に打ち合わせされる方は現場のエンジニアさんなのでしょうか?それとも経営者からお話をいただき、エンジニアさんとお打ち合わせとなるのでしょうか?
スタートアップ・ベンチャー企業の場合、経営者=エンジニアのケースが多いです。例えば大企業であれば、知財担当者およびエンジニアとやり取りする形になりますが、スタートアップ・ベンチャー企業の場合は、経営者が打ち合わせに同席して、その経営方針を踏まえつつ技術的な話、特許出願の話をするということの方が多いですね。
お打ち合わせする上で、経営的な視点も大切になってくるのでしょうか?
はい、非常に大切だと思います。特許出願は、単に技術的に新しいから出願するというものではなく、その技術が事業の中でどのような位置付けにあるのか、今後どのように使っていくのかまで考えた上で判断することが重要です。
例えば、すべてを特許出願するのではなく、どこを権利化すべきか、どこはノウハウとして残すべきか、また、費用をかけてでも権利化する価値があるのか、といった点も考える必要があります。
そのため、経営者やエンジニアとの打合せでは、技術そのものだけでなく、事業との関係や今後の展開も伺いながら、経営を踏まえて特許出願を考えることが大切だと思います。
近年、AI関連の相談が急増しているそうですね。技術の変化が速い中、弁理士はどこまで学び続ける必要がありますか?また若い弁理士に求める姿勢を教えてください。
ここ2〜3年でAI、特に生成AI関連のご相談は爆発的に増えています。技術進化のスピードが凄まじく、昔覚えた知識の延長線上では捉えきれない新しい概念が次々と登場しています。
私自身、生成AIについて定期的に学ぶ機会を設けており、弁理士会の研修にも積極的に参加して知識をアップデートし続けています。若い弁理士の方にも、分からないことが出てきた時に「自分で調べて理解しようとする自走力と探究心」をぜひ持っていただきたいですね。
新体制での挑戦と今後の採用方針
2026年に所長へ就任されました。引き継いでいくもの、そして新しく挑戦していきたいことは何でしょうか?
引き継いでいきたいことは、「クライアントのことを第一に考え、困った時に気軽に相談できるホームドクターであり続ける」という事務所の根幹のスタンスです。警告書対応や、他社の特許権取得のプレスリリースから受ける影響、さらには知財関連の不審なメールが来た時の真偽確認まで、何でも気軽に聞いていただける存在であり続けたいと思っています。
一方で新しく変えていくのは、ITツールや生成AIを活用した業務のデジタル変革(DX)です。業務を効率化して所員の手続き負荷を減らす取り組みを進めています。また、中小・スタートアップ・ベンチャー企業に向けた新たな知財サービスも順次展開していく予定ですので、興味のある方は、ぜひHPでチェックして頂ければと思います。
今回の採用は、どのような背景と意図で行われるのでしょうか?
「これからの新しい一燈国際特許事務所を一緒に作っていく仲間」を迎えるための採用となります。 国内事務については、現在の1名体制から適切な2名体制への拡充を目指しています。弁理士についても、事務所の次のステージを見据えた組織づくりの一環として募集を開始します。
職種ごとの仕事内容とキャリアステップ
国内事務にはどのような役割を期待していますか?出願手続以外の業務範囲についても教えてください。
国内事務には、出願手続や期限管理に加えて、事務関連の確認をはじめとするクライアントとの連絡、請求業務、特許庁から届く書類の確認、弁理士との情報共有など、案件を円滑に進めるための幅広い役割を担っていただきたいと考えています。
また、経験を積んだ方には、個々の手続だけでなく、国内事務全般を見渡しながら、自分で必要な対応を考えて進められるようになっていただくことを期待しています。
今回入所する特許担当弁理士は、どのような案件からスタートし、将来的にどこまで関わることができますか?
まずは出願業務や中間処理といった権利化実務にしっかり注力していただきます。現在ありがたいことに多くのご依頼をいただいていますので、幅広い案件を経験しながら、実務力をしっかり身につけていただける環境だと思います。
その後は出願にとどまらず、知財戦略の立案、競合他社分析、クリアランス調査、鑑定、警告書対応など、クライアントからのありとあらゆる知財相談に対応頂くことになります。
大手特許事務所や企業知財部から転職した場合、どのような点に一番の違いを感じそうでしょうか?
私自身がまさに「大企業案件中心の特許事務所」から転職した経験を持っています。
一番の違いは「案件への関わり方」です。完成された提案書を処理するのではなく、経営者や発明者と雑談に近い打ち合わせを重ねながら出願方針を一緒に組み立てていく。依頼を待つのではなく、こちらから積極的に提案し、事業の最上流に関わっていける面白さは、一燈ならではの魅力だと思います。
古野所長ご自身の転職のご経験で、一燈国際特許事務所に入られて、新たに学んだことはどんなことでしょう?
一燈国際特許事務所に入って新たに学んだのは、クライアントに伴走するためには、単に特許実務の知識だけでなく、相手の技術や事業を理解し、クライアントと同じ目線で話すことが重要だということです。
新体制の一燈国際特許事務所で、自分たちの手で次の事務所を創る面白さを
最後に、今回の求人を見ている弁理士・国内事務の皆さんにメッセージをお願いします。
弁理士の方であれば、単なる書類作成作業にとどまらず、様々な知財相談を通じてクライアントの事業成長に継続的・幅広く伴走できる手応えを得られます。
国内事務の方であれば、経験を重ねるにつれて弁理士やクライアントから直接頼りにされ、「自分が事務所の仕事をしっかりと支えている」という実感を持って働いていただけます。
私たちは今、業務改善や新サービスの開発を進めながら、これからの知財事務所の新しい形を模索している最中です。こうした取り組みにも一緒に関わりながら、長く働いていただける方に来ていただければ嬉しく思います。
知財HR編集部より
「依頼された案件を処理する」のではなく、発明がまだ整理されていない段階からクライアントと対話し、何を知財として守るべきかを一緒に考える。一燈国際特許事務所では、こうした発明発掘や提案まで含めて関われることが大きな特徴です。
古野所長自身も、大企業案件を中心とする特許事務所から一燈国際特許事務所へ転職した経験を持ち、現在も生成AIなど新しい技術を継続して学んでいます。技術やクライアントに興味を持ち、自分から仕事の幅を広げていきたい弁理士の方、案件全体を見ながら頼られる存在を目指したい国内事務の方には、特に相性のよい環境ではないでしょうか。
「実際の仕事をもう少し詳しく聞きたい」「自分の経験をどう活かせるか相談してみたい」という方は、まずはカジュアル面談で話を聞いてみてはいかがでしょうか。
※カジュアル面談の連絡先は、求人詳細の連絡先を参照のこと
