株式会社ネオテクノロジー インタビュー
ネオテクノロジーはどんな会社?
貴社の事業について、教えてください
私たちは、技術系の特許情報サービスの会社です。特許情報をベースに、研究開発に役立つ技術的側面での特許情報サービスを提供しています。
弊社の事業は大きく2つあります。
ネオテクノロジーの2つの事業
一つは、ネオテクノロジーが独自に企画・発刊する「特許レポート」です。
当社の特許レポートは、R&D技術者向けの特許技術レポートです。特許情報に表れる技術動向を特許情報から読み取り、どのような技術的観点があるのか、どのような企業が関わっているのか、技術者の視点で見やすく整理している点が特徴です。
企業の研究者が、自分の研究テーマに関連する特許情報を調べることは当たり前になってきていると思います。しかし、実際は忙しくて時間がなかったり、特許検索スキルがなかったりして、技術者が特許情報を調べるのは難しいとよく聞きます。
そこでネオテクノロジーは、技術者の目で特許情報を調査し、技術観点別に特許情報を整理して、特許レポートをまとめています。
ここで、特許レポートの事例をいくつかご紹介します。
<パテントガイドブック>
技術分類から技術の全体像を俯瞰できる特許レポートです。
技術者の視点で特許情報を読み込み、技術観点別に俯瞰できる「ガイドマップ」としてまとめました。研究開発の初期段階で、技術テーマを的確に把握するのにお役立ていただけます。
<ダイナミックマップ>
特許調査結果を「技術」と「企業」の2軸から技術動向を俯瞰できる、電子版の特許調査レポートです。技術的にスクリーニングを行い、技術分類を付与した特許情報をマインドマップ形式でまとめました。
出願件数推移グラフや企業シェアグラフに加え、企業の取り組みを比較できるレーダーチャートなど、豊富な特許マップも好評です。こちらのマップは、研究テーマの方向付けや技術マーケティング情報として活用できます。
もう一つは、お客様から依頼を受けて行う「受託特許調査」です。特に、当社は技術動向調査を得意としています。
最先端の研究開発は特許情報に表れます。特許情報から技術的着眼点をキャッチして、攻めの研究開発を行うことが重要と考えます。新規開発テーマの探索や新規事業企画に取り組む中で、関連する特許情報を調査し、技術開発戦略と知財戦略を検討する、そんな時に行う特許調査です。
また特許調査だけでなく、特許情報を用いた発明創出支援や、研究開発の方向付けを支援するACTAS支援(Assistance of Creative Thinking And Solution)も行っています。
今回採用する人の担当業務は
では今回採用する人は、具体的にどんな業務を担当することになるのでしょう?
今回募集したいのは、技術系の営業スタッフです。技術系で営業経験がある方を募集します。
知財経験があると好ましいですが、知財経験が無くても構いません。最新テクノロジーや社会課題に関心を持ち、それに関わる技術を特許情報から見ることに関心のある方、人とのコミュニケーションが好きな方、新しいことにチャレンジしたい方を求めています。
仕事内容は、お客様であるR&D技術者向けに当社の商品・サービスの営業活動を行っていただきます。具体的には、自社特許レポートの販促活動、新規顧客開拓、外部技術スタッフを活用したプロジェクト推進と営業推進などです。
ネオテクノロジーの仕事が分かる。“技術と特許をつなぐ”セミナー
当社の事業は、“技術と特許をつなぐ”ユニークなものです。それだけに、多くの方に当社の活動を知っていただく認知活動・営業活動が重要となっています。そこで当社では、営業活動の一環として、無料のオンラインセミナーを定期的に実施しています。アーカイブ配信もあるので、ぜひ公式HPからご覧ください。
<セミナー例>
「特許情報で探る有機アクチュエータ素材と用途」
「AI Python言語の市場実装~技術の目で特許情報を読む~」
「特許情報から見るCO2を原料とした微生物によるポリマー・タンパク質等の生産技術」
「特許情報から見る最近のシミュレーション技術」
「日米欧PCT特許情報から探る 光電融合時代を切り拓くポリマー光導波路」など
ネオテクノロジーの特徴
さきほど技術動向調査がメイン、との話がありました。
一般的には先行技術調査や侵害予防調査が多いと思うので、技術動向調査がメインというのはかなり特徴的に見えます
そうですね!当社の技術動向調査は、パイロット調査が特徴です。
パイロットとは水先案内という意味です。特許調査の初期段階で、お客様が欲しい情報を把握するために、サンプリング調査を行い、全体像を可視化させる役割の特許調査です。
具体的には、技術コーディネーターという職の人が約200件の特許情報を読み、この技術は関係ある、これは関係ない、といったスクリーニング作業を行います。そして技術の全体像を把握するための技術分類案のたたき台を作ります。
このたたき台を用いて、お客様と具体的な特許情報に基づいてすり合わせし、調査対象技術の内容や調査の方向性を確認していきます。
このように初期段階で調査の枠組み・基準を設定することで、お客様にとっては調査対象技術の明確化と技術要素の見えるかができるとともに、当社にとっては、その後の期間を遡及した本格調査をスムーズに行うことができるようになります。
お話を伺えばうかがうほど、貴社はユニークな事業を展開されているなと感じます
ではネオテクノロジーの沿革を少しお話ししましょう。創業者である現社長は、ある企業で研究者として勤務していましたが、ひとつの企業の中でその企業のためだけに技術を使うのではなく、もっと広く社会に対して技術的側面で役立ちたいと思い、独立して技術コンサルタントとして活動していました。
しかし技術革新のスピードは急速で、外部の技術コンサルが行うアドバイスには限界があること、また、支援相手の研究者は専門的な技術知識や様々な情報を持っており、ターゲットとなる方向性が見えれば、その後は自分たちで解決策を工夫できる力を持っていると感じたそうです。
そこで、特許情報から技術要素や企業の取り組みなどを整理することで、R&D技術者の支援ができるのではないかと考え、特許情報サービスを提供する現在のネオテクノロジーという会社に切り替えたという経緯があります。
ネオテクノロジーになってから、今年で34年目になります。
調査会社での業務について
そもそも、調査会社で働く面白さ・やりがいってなんですか?
私たちが支援しているのは、世の中に出る前の研究段階のテーマです。そういった新しい技術や、これからの社会が良くなるための技術に触れ、支援できるというのはやりがいに繋がっています。当然、技術者の方々とお話する内容も新しくてホットなものです。そのような最先端技術テーマをいち早く知れるときは「本当に面白いことをやっているな」と感じます。
また、特許情報の多様性についても面白さを感じています。特許情報はさまざまな知恵の情報が詰まっている知恵の宝庫です。特許の権利としての活用ではなく、特許情報の情報側面での活用について、もっと工夫ができると考えています。
その一方で、特許情報は専門用語も多く、難しいと感じる部分も少なくありません。技術と特許に触れる中で、新たな気づきや発見などたくさんのこと学べる環境であるので、そういう意味でも特許調査会社の仕事はすごくやりがいがあります。
その中でも、ネオテクノロジーの仕事の面白さが知りたいです!
私たちは独自に技術テーマ別の特許レポートを作成していますが、自分たちから独自の提案ができるというのは、一般的な調査会社ではなかなかやれないことではないでしょうか。
調査会社というと、依頼があって仕事が始まる”待ち”の姿勢がベースだと思いますが、弊社はこれから社会で重要になるテーマ、例えばカーボンニュートラルや次世代通信技術について、自主的に特許情報を調査して自主レポートの提案を積極的に行っていくことができます。
自分たちで工夫したり、自分たちならではの視点を盛り込んだりしたものを発信し、それが評価されるというのは面白いなと思います。
逆にこの仕事の大変な部分はなんですか?
“特許と技術”の両方の側面を持つ特許情報サービスはユニークである一方で、同じようなサービスがほとんどありません。そのため、お客様を探す営業活動が大変な部分です。
ですから私たちのサービスに関心を持っていただくための無料セミナーや、技術テーマ別の展示会出展などを通じて、お客様との接点づくりを大事にし、そこから具体的な営業提案を行う地道な営業活動が重要だと考えています。
職場の環境について
社風について教えてください
弊社は少人数の会社なので、定期的に打ち合わせを行い、情報共有や意見交換をしながら業務を進めています。全体のプロジェクト推進と、そのための個人作業とでメリハリがついていると思います。
特許事務所のように、一人で黙々と仕事をこなすような環境ではないです。
働きやすさ、という面から見た貴社について教えてください
時間の融通はききやすいと思います。社内には子育て中の時短スタッフや、週3回出勤の技術スタッフがいます。
元々、技術スタッフは在宅作業中心なので、コロナ前からリモートワークもごく普通に行っていました。大阪や福島など、遠方にいる技術スタッフもいます。
とはいえスタッフの意思疎通を図り、業務内容を理解して作業を円滑に進めるためにも、最初は出社頻度が高い方がやりやすいと思います。なお今回募集する営業スタッフは出社中心を予定しています。
今回の求人について
いま貴社では、どんな人材を求めていますか?
営業スタッフとしては、常に目標の達成にこだわるという姿勢が必要不可欠です。また、一度結果を出すだけではなく継続することも求められます。
知財業界の中でも、研究開発向けの特許情報活用というのは類似のサービスが殆どありません。そのため社内での情報共有や特許情報活用の事例研究、新たなサービス検討を重視しています。
定型的な業務を行うというよりも、新しい考え方や情報活用について、仲間と相談しながら積極的に取り組む姿勢が重要だと考えています。
また少人数の会社ですので、突発事項や変更も発生します。こういったときに、コミュニケーションをとりながらチームで動ける柔軟性も必要です。受け身的な仕事ではなく、様々な活動から得た気付きを基に、新しい商品やサービスを提案する積極性も重視しています。
最後にひとこと、メッセージをお願いします!
特許情報を活用した創造活動支援は、まだまだ未開拓の領域です。興味を感じてやってみたいという気持ちが大事だと思います。ネオテクノロジーの仕事に興味がある、新しいことに挑戦してみたい、という方は、ぜひお声がけください。
皆様からのご応募、お待ちしております!