ARTZ国際特許商標事務所 代表インタビュー

今回はARTZ国際特許商標事務所の代表である横田氏(以下、横田)にお話を伺ってきました。

【今回お話を伺った方】

横田 裕弘氏

ARTZ国際特許商標事務所 代表

P&G株式会社にて製造ラインの開発業務に携わったのち、特許事務所に入所。2019年、ARTZ国際特許商標事務所を設立

特徴・強みについて

“コミュニケーション”がARTZ国際特許商標事務所のキーワード

まずはARTZ国際特許商標事務所の特徴や強みを教えてください

横田:特徴の一つとして、コミュニケーションを非常に大切にしている点があります。これはお客様に対してだけでなく、事務所内でのコミュニケーションも同様です。

図書館のように静かな特許事務所も少なくないと思いますが、横田様がコミュニケーションを重視するのは、なにかきっかけが?

横田:これまで仕事をしてきたなかで、コミュニケーションをとることで新しい気付きがあること、そしてその気付きの重要性を体感してきました。良い仕事をしていくうえでは、この気付きが大切です。

一人で考えていく思考には限界があります。「創発」という⾔葉があるように、例えばディスカッションするなど複数の⼈が互いに関わり合うことで新しいものが⽣まれることを、これまでの仕事において何度も経験してきました。

ですので弊所では、所内と所外、両方におけるコミュニケーションを重んじています。

コミュニケーションを多くすると、サービスの質が向上する以外にも、どんな影響がありますか?

横田:まずは単純に、楽しく前向きに仕事ができると感じています。

また細やかなコミュニケーションは顧客、特にスタートアップの方に安心感を与えます。

法律的にこうです!といった四角四面のコミュニケーションだけではなく、かみくだいた話やたとえ話もしたりすることで、より伝わりやすくなり安心感も持っていただけると感じています。

また、コミュニケーションを多くとることで、お客様の緊張感が薄れ「そういえばこんなことがあってね」といったこぼれ話が聞けることもあります。こういったちょっとした話から、新たな気付きが生まれて権利化の方針を変更することもあり、よりよい権利を作りあげていくためにもコミュニケーションは役立っています。

ちなみに、お客様との打合せの終わりに「分かりやすかったです!ありがとうございました!」と言っていただくことも多く、直接感謝の言葉を頂けることは仕事のやりがいに繋がっています。

ARTZ国際特許商標事務所のココが面白い

貴所で働く面白さ・やりがいを教えてください

横田:やはり、お客様の顔が見える仕事ができることが大きいと思っています。

弊所のやりかたは、大量の案件を受けてそれらをドンドンさばくのとは真逆のスタイルです。複数の担当者でお客様の話をじっくり聞いて、お客様が本当にやりたいことを掘り下げて、最後にやっとそれを書面化するというスタイルです。このスタイルは、たしかに「効率的」ではありません。

しかしお客様に伴走してお客様と力を合わせると、より良い権利が作り上げられますし、「担当の××さんの役に立っている」という実感も強く感じられます。

特許を例に説明をすると、担当者や発明者の顔も知らずにただ明細書を書き続けるときには感じられない、自分の知識や経験が活きて誰かの役に立つことが体感できます。

またコミュニケーションを盛んに行う弊所の方針は、発明を膨らませる力や深い思考をする力が鍛えられます。

お客様とのやり取りを通じて、発明を別の観点で捉えられないか、よりビジネスに貢献するには何が必要か、など色々な思考を巡らせることは、お客様にも喜んでいただけていますし、弁理士としての力も成長させてくれます。

特に弊所は、お客様から発明の説明を受けてその内容そのままで明細書を完成させることは原則ありません。発明の本質は?本当にその特徴に注目していいのか?別案はないのか?などを考え、常にプラスアルファを目指しながら書類作成をしています。

こういった思考を続けることは、苦しさを伴うのが常ですが、プラスアルファが見つかったときの喜びは、仕事の醍醐味の一つと考えています。

色々なチャンスがあるのも大きな強み

ここまではコミュニケーションに関する特徴を伺ってきましたが、他にはどんな強みがありますか?

横田:弊所は中小企業やスタートアップを中心にしつつ、大企業や大学からも多く案件をいただいています。

海外案件も着実に増えていますし、なおかつ弊所は2019年に開業したばかりで、ちょうど今、成長期を迎えているところです。成長中の組織には色々なチャンスがあるものです。

いろんな業務をやってみたい!と思っている方にとってはかなり適している環境ではないかと思います。

スタッフにもインタビュー!

ここからはARTZ国際特許商標事務所に勤めるスタッフ2名の方にお話を伺いたいと思います。
内田様、下川様、よろしくお願いします。(以下、内田、下川)

内田:弁理士の内田です。よろしくお願いします。

下川:商標担当の下川です。よろしくお願いします。

内田氏

お二方とも、転職してARTZ国際特許商標事務所に来られたとのことですが、今の職場で気に入っているところはどこですか?

内田:大きいのは、フィードバックを沢山いただけるところです。前職では金融機関で営業担当をしており、個人プレー色が強い環境だったのですが、ARTZでは1つのことに対し複数人からフィードバックをいただけます。

ですので1個の仕事を経るごとにすごく速く成長できていると感じています。

下川:私は自由度の高さもARTZの良いところだと思っています。

所長との距離が近いですし、他の事務所では弁理士になって何年もしないと任せてもらえないような仕事にも”調査担当”や”補助作業”といった形で携わる機会をいただけています。そういった点は自由度の高い職場だからできる良さだなと思っています。

貴所ではコミュニケーションが大きなキーワードとしてありますが、実際コミュニケーションが盛んなことで、どんな影響がありましたか?

下川氏

内田:なにかあったときも、声を掛けやすい環境が作られているのが大きいなと感じています。

すぐに相談できるので「問題を抱え込んで時間だけが経ち、どうしようもなくなる」ということも起こりません。

下川:相談だけでなく情報共有も盛んなので、その分勉強になることも多いです。「今日クライアントとこんな会話をしたよ」という話も多く、他の人のやり方を知れる良い機会になります。

そういう意味では横の繋がり、横の共有がたくさんありますね。みなさんのバックグラウンドも様々なのでお互いの得意を教え合うことも多く、例えば内田は前職が金融機関なので数字関係のことをよく教わっています。

では業務面以外の、働きやすさや社風といった、職場環境についてはいかがでしょう?

内田:私が一番感じたのは、本当にみなさん話しやすい方だということです。もちろん集中するときはキッと集中されるのですが、雑談もたくさんしています。

個人的に、働きやすさは結局人と人との関わりだと思うので、良い人が集まっている職場に勤められて恵まれているなと思います。

下川:話しやすいということで、一体感が強いのも弊所のいいところかなと思います。なんでも気軽に話し合って決めていく風土があるのでディスカッションも多く、それに伴ってフィードバックも多いです。

なにより、普通は「仕事として報連相のためにコミュニケーションを取る」と思いますが、弊所で働いているとだんだん「コミュニケーションのための報連相をする」といったふうに、自然とコミュニケーションを取っていくようになります。

友達や家族と話すように、気兼ねなく言葉を交わせるのは楽しく働きやすいです。

内田様、下川様、ありがとうございました!
ここからは再度、横田様にご質問をしていきたいと思います。

働き方について

ARTZ国際特許商標事務所が大切にしていることはなんですか?

横田:権利を取ることで満足しないように、ということを日々心がけています。所内では時折「お客様が何をしたいのか?」という会話をしたりします。

例えば将来の事業展開も考えて狭い範囲でも特許権を取ることが必須なのか、あるいは特許出願を完了させているという事実が重要なのか、その時々でいろんな事情があるでしょう。「お客様が何をしたいのか?」は大切な観点であると考えています。

きちんとお客様に向き合って事情や考えをお伺いし、それらの事情にマッチするような工夫がなにかできないか?も意識して仕事をしています。

実は弊所の事務所名やロゴにも同じ思いを込めています。

まずARTZは、“技術”や“技”を意味する “art”をもとにした造語です。

お客様の真意をしっかりと掴んだ上で、匠の“技”を提供できる存在でありたいとの思いを込めて命名しています。

ロゴのほうは向き合った2つの椅子をイメージしており、お客様と向き合う姿勢を忘れることがないよう、事務所のシンボルとして採用しています。

入所後の働き方・指導は?

今回採用された人は、入所後どんな風に働いてもらうイメージですか?まず技術職から教えてください

横田:特許弁理士・特許弁理士補助者にあたる技術職の場合、経験者の方を想定してますので、最初から案件を担当していただこうと考えています。ただ、いきなり一人でお客様の前に出てもらうわけではなく、ほかの弁理士と一緒に打合せに入っていただく予定です。

明細書などの書面は、キリのよいところで適宜見させてもらう形を想定しています。そして、「この表現を選んだ理由や意図は?」とか「こんなことは想定できないか?」といったことをディスカッションしていき、お互いのやり方を擦り合わせていくイメージです。

商標弁理士補助者は未経験の方を想定していますので、まずは所内研修です。具体的には、スタートアップのお客様の対応をしていただくためのトレーニングから始まります。もうちょっと説明すると、所内で作成した”面談の台本”を覚えてもらいます。そして、模擬面談(ロールプレイ)を社内で何回も繰り返し行って、一定のプレゼン能力を身に着けてもらいます。

そのあとも弁理士と一緒に働きながら、都度フィードバックをもらって仕事を学んでいただく予定です。

では事務職のほうは?

横田:事務職は、経験者と未経験者で分かれます。

まず、経験者の方は、その方にお任せしやすそうな業務から順次お任せしていく予定です。もちろん「経験者だから渡したあとは丸投げ」なんてことはせず、都度確認や相談をしていくスタイルです。

また、経験不問枠として採用された未経験者の方は、まず請求書の発行のような、法的な知識が求められない業務からはじめてもらいます。お仕事になれてきたら、徐々に法的な知識も入れていきながら、期限管理等の業務に取り組んでいただきます。そのあたりは経験者の場合と同じ流れをイメージしています。

ちなみに、本人の意欲次第では外部の研修にも参加いただけます。実際、現在パートで働かれている方にも、特許法や商標法などの外部研修を受けていただいています。

先ほどの商標弁理士補助者の話でプレゼン能力を磨く、とありましたが、特許事務所では比較的珍しい指導ですね

横田:そうかもしれません。これは私が”顧客対応”という尺度を重視していることが関係しています。この顧客対応においてプレゼン能力は必須なので、はやい段階でプレゼン能力にも磨きをかけていただいています。

ちょっと脱線するのですが、私が顧客対応やプレゼン能力などを重視していることの理由の一つとして、各担当者が、プロとして自ら仕事を取ってこれるような能力を身につけてほしいという個人的な思いがあります。

プロである以上、権利化業務がきちんとできるのは大前提で、さらに自分で仕事を取ってこれることが理想、という考えです。そして、この”仕事を取ってこれる”ことを目指して、はやくからプレゼン能力を磨いていこうよ、という姿勢で日々研鑽を重ねています。

一般的な特許事務所では、勤務を始めた弁理士は、明細書作成からはじまり、案件がこなせるようになると窓口業務を行うようになります。そして、さらに役職がつくような立場になると、そこで営業活動も担うようになります。一方で、役職がつく段階になると、すっかり偉くなっているので所内でフィードバックくれるような人はおらず、結果的に「我流」で営業や顧客対応をすることになることが多いように思います。この「我流」がクセモノ…というのが個人的な意見です。

それもあって、弊所では入所後の早いタイミングで顧客対応力を磨いていくスタイルをとり、権利化業務がきちんとでき、さらに自分で仕事を取ってこれる、というプロを目指して、より確実に成長してもらいたいなと考えています。

事務所の今後について

将来、ARTZ国際特許商標事務所をどんな事務所にしていきたいですか?

横田:まずコミュニケーションを大切にすること、お客様にしっかり向き合ってサービスを提供することは変わらず弊所の基本方針としていくつもりです。

50人、100人という事務所のサイズは目標にはしていないのですが、一定の規模のある事務所のほうが、お客様に今より安心感を持っていただけたり、所員がより幅広い仕事にチャレンジできる環境を整えられたりするので、現状よりはもう少し成長させたいなと考えています。

職場環境の面についてはいかがですか?

横田:やはりコミュニケーションを取りやすい職場環境を作り続けていきたいです。そのためにも、一体感のある空気を大事にしたいとも思っています。

それから弊所は現在、出社勤務を基本としています。これはコミュニケーションを重視しているからです。特に、成長段階の人に対しては、出社して”先輩のやり方”を見て学べるようにしたほうが、最終的にその方のプラスになると考えています。

とはいえ、通勤の負担が少しでも減るよう、より働きやすい環境を整えたいです。

基本出社ではありますが、私自身も子育て中であるように、育児・介護、あるいは資格取得等の事情がある方も当然いるでしょう。仕事とのバランス調整をしていただく必要はありますが、勤務時間の調整などは柔軟に対応しますし、経験のある弁理士等はリモートワークも併用OKとしています。

今回の求人について

いま貴所で求人募集をしている理由はなんですか?

横田:案件が増加しているからです。

ありがたいことにご紹介で新たな依頼をいただくことも多く、例えば商標案件での新規面談は年間100件を超えています。

ですので担当者を増やしたく、募集を行っています。

年間100件!単純計算ですが2~3日に1件のペースで新規面談をされているんですね
では具体的に、どのような人材を求めていますか?

横田:繰り返しになってしまいますが、まずはコミュニケーションを大切にできる方です。コミュニケーションは弊所を語るうえで、そして働いていくうえで外せない言葉です。

ほかには、前向きに仕事をしたいと思っている方を採用したいと思っています。

一日のうち、仕事に費やす時間は長いものです。その長い時間をネガティブに過ごすと一日も、ひいては人生もつまらなくなっていくのではないでしょうか。

こういう話をしていると、がっつり仕事だけをさせられそう…と思われるかもしれませんが、もちろんプライベートも充実させてほしいです。ご家族・ご友人との時間や、趣味・勉強の時間なども当然ながら重要なものと考えています。

ちなみに私自身は、年に数回ですが、トライアスロンやマラソンのレースに出ることで、心身をリフレッシュしてます。

せっかくなら楽しい日々を過ごしていきたいと思っていますので、前向きで、挑戦や成長への意欲がある方と一緒に働けたら嬉しいです!

最後にひとこと、メッセージをお願いします!

横田:職場は一日のうち、そして人生のうち長い時間を過ごす場所ですから、慎重に選んでほしいなと個人的には思っています。

そのうえでこのインタビューや弊所のHPなどを見て、少しでも興味を惹かれるところがあるようでしたら、ぜひ声をかけて欲しいです。

実際に会って喋って、ざっくばらんに話しましょう!

そのうえでご縁があって一緒に働けたなら、私たちも大変嬉しく思います!

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