特許の出願件数ランキング!注目の全固体電池の特許ランキングも解説

この記事では特許の取得件数のランキングを国や企業別にまとめてみました。

日本国内と全世界では、特許の取得数にどのような違いがみられるのでしょうか?

2021年、日本で最も特許を取得した企業ランキング

このランキングは2021年に発行された特許公開広報、特許公報に基づいたランキングとなります。

特許出願件数の企業ランキング

2021年の特許出願件数の企業ランキングは以下の通りです。

順位企業名出願件数
1位キャノン株式会社6157件
2位三菱電機株式会社 4518件
3位トヨタ自動車株式会社 4474件
4位パナソニックIPマネジメント株式会社 4198件
5位 株式会社三洋物産3051件
6位本田技研工業株式会社 2779件
7位 株式会社三共2575件
8位 株式会社デンソー2318件
9位 株式会社リコー2111件
10位セイコーエプソン株式会社 2069件

特許取得件数の企業ランキング

そして、2021年の特許取得件数の企業ランキングはこちらです。

順位企業名登録件数
1位三菱電機株式会社3473件
2位キャノン株式会社 3141件
3位トヨタ自動車株式会社 2764件
4位パナソニックIPマネジメント株式会社 2695件
5位日本電気株式会社1555件
6位本田技研工業株式会社 1457件
7位株式会社リコー1442件
8位株式会社東芝1392件
9位富士通株式会社1379件
10位株式会社デンソー 1299件

多少の順位の変動はあるものの、国内ランキングは出願、登録件数ともに同じ企業が上位にランクインしている印象ですね。

世界の特許出願ランキングは?

2020年の特許出願の国別ランキング!日本は3位

特許のPCT出願(国際出願)の国別出願件数ランキングの上位10か国です。

順位国名出願件数
1位中国68,764件
2位米国58,730件
3位日本50,559件
4位韓国20,054件
5位ドイツ18,538件
6位フランス7,765件
7位イギリス5,900件
8位スイス4,989件
9位スウェーデン4,347件
10位オランダ4,007件

日本は3位ということでなかなかの上位にランクインしていますね。

ですが、1位と2位の中国とアメリカが前年と比べて出願件数を伸ばしているのに対し、日本の出願件数は前年比で−14.1%と大幅に減少してしまっているようです。

出願件数が減っている要因としては、国内で博士課程に進む、いわゆる研究職が年々減少していることなどがあげられているそうです。

以前から技術大国として、特許出願件数でも上位にランクインし続けていた日本ですが、ここ数年の研究力の低下が懸念されています。

企業別の特許の国際出願件数ランキング

順位企業名出願件数
1位HUAWEI TECHNOLOGIES(中国)5,464件
2位SAMSUNG ELECTRONICS(韓国)3,093件
3位三菱電機(日本)2,810件
4位LG ELECTRONICS(韓国)2,759件
5位QUALCOMM(米国)2,173件
6位TELEFONAKTIEBOLAGET LM ERICSSON(スウェーデン)1,989件
7位BOE TECHNOLOGY GROUP(中国)1,892件
8位GUANG DONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS(中国)1,801件
9位ソニー(日本)1,793件
10位パナソニックIPマネジメント株式会社(日本)1,611件

1位は中国の大手通信会社として世界的に知られるファーウェイ。

トップ10内には日本企業の三菱電機、ソニー、パナソニックがランクインする結果となりました。

特許の出願件数は、国の技術力に直結する重要な数値なので、今後も日本企業には頑張ってもらいたいですね。

注目の全固体電池関連の特許ランキングは?

全固体電池とは?

今、脱炭素化の流れから、世界中で電気自動車の普及(EV化)が急速に進みつつあります。

大きな市場転換の中で注目を集める技術が「全固体電池」です。

全固体電池は、従来のリチウムイオン電池で使用している可燃性液体電解質を、固体電解質に変えた電池のことです。

電解質が固体に変わることで、液体では扱えなかった電極材を使えるようになり、充電できるエネルギー密度を上げることができるようになると言われています。

この全固体電池が、ガソリンに代わるエネルギーとして世界中の企業で注目され、関連分野の研究開発が進められています。

全固体電池関連の特許ランキング

それでは、全固体電池関連の特許はどの企業が多く出願しているのでしょうか?

2000年〜2018年の間の電池技術に関する特許出願件数の企業ランキングは以下の結果となっています。

順位企業名出願件数
1位SAMSUNG ELECTRONICS(韓国)4,787件
2位パナソニックIPマネジメント(日本)4,046件
3位LG ELECTRONICS(韓国)2,999件
4位トヨタ自動車(日本)2,564件
5位BOSCH(ドイツ)1,539件
6位日立製作所(日本)1,208件
7位ソニー(日本)1,096件
8位NEC(日本)800件
9位日産自動車(日本)778件
10位東芝(日本)730件

1位こそ韓国企業のサムスンですが、トップ10に日本の企業が7つも入っており、非常に高い割合を占めています。

さらに、肝心の全固体電池の特許においては、全体の37%もの特許を日本企業が有しており、日本の全固体電池の特許数は世界から一歩リードしている状況です。

電気自動車産業は今後さらに盛り上がりを見せていく業界なので、特許の視点からも要注目していきたいですね。

まとめ

今回は特許の取得数のランキングを、国別・企業別にまとめて紹介しました。

思った以上に、日本企業は世界規模でも特許取得数で上位に入っているのだなあと感じました。

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