【比較あり】特許分析ツールとは?具体例と活用方法を徹底解説

特許の仕事を進める際に、欠かせないのが他社の特許を分析することです。

特許は出願公開制度によって必ず公開されるため、誰もが全ての特許出願を無料で確認できます。

しかし、毎年30万件ほど出願される特許を一つずつ確認するのは難しいでしょう。

特許分析ツールを使えば、自社の技術と関連性の高い特許を効率的に探せます

本記事では、特許分析手法の紹介、テキストマイニングや簡単にグラフ化できる特許分析ツールの比較などをしています。

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特許分析ツールはどのような場面で使うのか?

まずは特許分析ツールの使用目的である、

  • 新規事業への参入
  • 事業推進のための他社技術調査
  • 自社技術の出願・権利化の検討

についてご説明します。

新規事業への参入

新しいビジネスを始める際、例えば以下を目的とし、特許情報を集めます。

  • ビジネスの構想や研究開発の進め方のヒントを得る
  • 競合他社の事業・製品の特徴を調べる

自社が持っていて他社が持っていない技術があるかどうかは、新規事業に参入する際の重要な指標となります。

また、その分野の基礎技術の特許権を他社が保有していた場合、参入は難しいでしょう。

このように特許分析ツールは、その事業におけるキーワードや、競合他社の特許出願状況を調べるのに役立ちます。

事業推進のための他社技術調査

事業を拡大する際にも、他社技術の調査を行います。

新製品の発売を検討しているとき、

  • その製品が他社の特許を侵害しておらず、問題なく発売できるか
  • 自社と似た製品を販売している企業がなく、市場でアピールできる有意な点があるか

などの判断が必要です。その判断の手がかりとして特許を調査・分析していくことになります。

特許分析ツールを用いると、重点的に確認するべき他社特許の数を絞り込めるため、調査にかける時間を短くできます。

自社技術の出願・権利化の検討

自社技術の特許出願を検討する際にも、他社特許を調べる必要があります。

  • 自社技術を権利化できる見込み
  • 出願する技術範囲の広さ
  • 出願することで牽制できる競合他社

などを調べてから出願することで、特許出願が単なる自社技術の公開となるリスクを抑えられます。

このとき特許分析ツールを活用してパテントマップを作成することで、自社にあって他社にない技術を可視化できます。

特許分析ツールの活用例

無料で使える特許分析ツールがあるのは知っているけれど、具体的な使い方をイメージできないといった人もいらっしゃるのではないでしょうか。

具体的な活用方法として、

  • 分野ごとのトレンドワードを調べる
  • 他社の情報を表やグラフにまとめる

などが挙げられます。

分野ごとのトレンドワードを調べる【テキストマイニング】

新規事業への参入を検討する際に、その事業でどのような技術に注力されているのかを知る必要があります。

そのために活用できるのが、テキストマイニングです。

例えば、コーヒーメーカーの事業への参入を検討しているとしましょう。テキストマイニングで「コーヒー豆」と検索すると、以下の結果が得られます。

出典:ULTRA Patent 製品紹介ページ

出現頻度が高いほど、単語が大きく表示されます。

そして自分たちに

  • 多くの企業が注目している「抽出」に関し、他社が公開していない技術を自社で保有している
  • 特許数の少ない「ポリフェノール」「カリウム」などの成分をコントロールする技術を自社が保有している

などの強みがあれば、新規参入を後押しするポイントとなるでしょう。

このようにテキストマイニングは、各分野のトレンドワードの調査に活用しやすいツールです。

他社の情報を表やグラフにまとめる【パテントマップ】

パテントマップと呼ばれる、他社の特許情報をまとめた表やグラフの作成のために、特許分析ツールを活用できます。

特許の仕事において、社内・社外の関係者に特許情報を説明することが少なくありません。

その際に見やすい表やグラフがあると便利です。

【具体例】

とある製造業への参入を検討した際、課題と解決手段を軸として、下図のようなパテントマップを作成できます。

作成のステップは、以下の通りです。

  1. キーワード探しのためにテキストマイニングを行う
  2. 上記結果をもとに、自社技術と関連性の高い単語が含まれる特許を検索する
  3. 検索した特許から重要度の高い特許を抽出し、パテントマップを作成する

出典:特許情報分析による中小企業等支援事例集

横軸が課題、縦軸がその課題の解決手段、オレンジ色の丸に書かれた数字が関連特許件数です。

マップからは既存の企業が、小型軽量化や耐久性向上などの課題を材料改良によって解決している傾向がみられます。

自社の形状改良の技術を新しい事業で活かせるのであれば、参入する価値があると考えられます。また参入する際には、形状改良に関する特許出願をあわせて検討するとよいかもしれません。

このように、他社の出願状況を可視化し分析するためには、特許分析ツールを用いたパテントマップの作成が便利です。

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特許分析ツールを使うと、単にキーワードが記載された特許一覧を得られるだけでなく、それらの表・グラフ化や、競合他社の特許出願状況がまとめられたレポートの入手も可能です。

ツールの中には、簡易的に調べるには十分と考えられる機能を備えた無料版があります。

  • ULTRA Patent
  • Patentfield
  • パテント・インテグレーション

を比較しながらご紹介します。

ULTRA Patent

ULTRA Patentは、日本および世界主要国の特許の検索だけでなく、それらの分析にも使えるサービスです。

評価等級の高い特許を優先的に分析する、重要な特許をブックマークして整理する、といったシーンで重宝するでしょう。

無料会員に登録すれば、下記機能を使えます。

  • 簡単検索:簡単なキーワードまたは構文での検索
  • 複合検索:複数のキーワードなどを組み合わせた検索
  • マイリスト:選択した特許のブックマーク
  • 評価等級:特許または発明者の評価の表示

また有料会員に登録すれば、様々な機能を追加できます。

まずは無料版を試してみて、使いやすければ有料版の活用を検討してみてください。

Patentfield

Patentfieldは、特許検索、データ可視化、AI調査機能を組み合わせたAI特許総合検索・分析プラットフォームです。

本サービスはフリープランに登録すると、すべての機能を使用できる状態で最大30回検索ができます。

制限なく特許分析ツールの機能に触れてみたい人は、本サービスを試してみるとよいでしょう。

【機能例1】

「AIセマンティック類似検索」のおかげで、検索時に入力したキーワードや文章と類似度が高い特許を、自動的にまとめて表示できます。

これにより、検索でヒットした文献を一つずつ確認し、自社技術との関連性の高いものを見つける手間が省けます。

新規事業への参入を検討する際には、その事業に関する知識が十分ではないこともあるため、ツールにより必要な情報を素早く抽出できるのは便利でしょう。

【機能例2】

「スコア集計」では、任意の2つの項目を選択するだけで、グラフを自動作成できます。

出典:Patentfield製品紹介ページ

上の図は出願年と出願人を選択項目とし作成したグラフです。

キーワードを用いて検索・抽出した特許一覧をもとに、エクセルなどでグラフを作る手間が省けます。

パテント・インテグレーション

パテント・インテグレーションも特許検索・分析サービスの一つです。こちらは、気になる企業の情報を調べるのに向いています。

パテント・インテグレーションレポートでは企業名を入力するだけで、各社の特許出願の最新情報を見られます。

レポートの掲載項目は

  • 各年の出願件数と、それらの競合他社との比較
  • 特許出願時によく使われる単語
  • 引用された回数の多い特許権

などです。

具体例を見てみましょう。下図は、日産自動車の特許分析レポートに記載されている、特許出願時によく使われている単語をまとめたものです。

出典:パテント・インテグレーション 日産自動車 特許情報・特許分析レポート

赤みの強い領域に記載された単語ほど多く使用されており、また単語と単語の距離が近いほど、それらの関連性が高いことを示します。

このようにひと目でわかる図を無料で入手できるため、分析時に活用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ビジネスと特許は切っても切れない関係にあります。

自社技術と関連性の高い特許を見つけるためのツールは、新規事業の参入や既存事業の推進の手助けとなるはずです。

専門性の高い特許を分析する難易度は低くありませんが、特許分析ツールを用いることで、効率が大きく上がるでしょう。

他社特許の検索や分析に苦労している人は、本記事を参考にしてみてください。

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